臍帯卵膜付着診断から出産まで


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(旧ブログの中で、検索エンジンからご覧になる方が相当多かったため、そのまま旧ブログから転載しております。旧ブログについては、検索エンジンの登録から削除する予定です。)

今回は、アメリカ生活ともバイリンガルとも全く関係ない「臍帯卵膜付着」についてです。我が家の第二子は、まさにこれで、ヒヤヒヤしながら妊娠期間を過ごし、医師には「ネットには最悪のケースばかりが載っていて、心配になるだけだから。心配なことは全部目の前の私に聞きなさい」と散々ネット検索を止められながら、でも、どれだけネット検索したかわかりません。そのことをふと思い出し、ネットで検索した妊婦さんが、安心できる記録も残しておこうと思いました。

以下は、臍帯卵膜付着と診断されて、34週で無事出産した記録になります。この情報を見て安心できるかもと思う方のみご覧ください。

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1)臍帯卵膜付着とは

普通は臍帯は胎盤の中央にくっついているところ、臍帯卵膜付着の場合、胎盤からずれて卵膜にくっついてしまっています。そのため母子をつなぐ血管が剥き出しの状態の場所ができており切れやすかったり、卵膜に通る毛細血管を通じて栄養のやり取りをしているため、発育不良も起きやすくなります。

卵膜付着の出現頻度は、1-2%程度で、決して少ないわけではないのですが、子宮内胎児発育遅延、早産、胎児心拍数異常、新生児死亡、胎盤早期剥離などと関連します。でも、全く問題を起こさない場合も多くみられるそうです。

ただ、診断して、経過観察ができても、産婦人科医としても何も出来ることがなく、ただ、赤ちゃんが大きくなることを祈るしかないそうです。

2)いつ分かったか

高齢出産だったこともあり、妊娠10~13週頃に胎児スクリーニング検査を受けており、その際、可能性を指摘され、産院での最初の検診時によく見てもらうように言われました。13週で、産院(大学病院)に行ったところ、「まだ、このあときちんと着くこともありうるけれど、卵膜付着の可能性が高そう」とのことでした。ハイリスク出産ということで、近隣のネットワーククリニックでの検診ではなく、大学病院管理となることが決まりました。

3)妊娠経過

最初からその可能性が指摘されていたので、毎回丁寧に検診をしてくださいました。妊娠後期になって大学病院の検診に戻ってきた、ローリスク妊婦さんの楽しそうな診察の隣で、いつも心配そうな話をしていたのが思い出されます(パーテーションで区切っているだけなので、丸聞こえ)。

ずっと大学病院管理だった妊婦のあるあるかもしれませんが、お腹がぺったんこの時から通っているとふとした時に、なんだか侘しい悲しい気分なんですよね。「母は頑張るぞ💪」と喝を入れたことを思い出します。

でも、今どきすごくて!!母子を繋ぐ血管の、動脈、静脈全部超音波で見られて、血管がどちら側にむき出しになっているか、血流はしっかりしているか、よく診てくださいました。

4)妊娠経過

13週

・へその緒が赤ちゃんの上側にあるので赤ちゃんの自重で血管が切れるなどの問題は起こりにくい

・13週の時点で大きさもそのほか点についても問題ないので、そういうケースの場合、多くが28週まではそのまま順調

・28週以降、大きくなれない可能性がでてくるけれど、その場合には現代医療では保育器で問題なく育つ

17週

17週の検診の先生は、もう少しニュアンスが違いました。

・今の時点では大きさもそのほか点も全く問題ない
・でも、へその緒がくっついていようといなかろうと、最後ダメな時はダメだし、この子も今の時点では問題ないってこと以外言えない

・28週までに何か起きるとも起きないとも言えない。それは赤ちゃんの運命

(補足)

13週での診察である程度楽観的になっていた私は、この診察の後、どーーんと落ち込みました。周産期の友達に相談したところ、臍帯卵膜付着の場合、医療として医師ができることが本当に何もなく、その表現に個人差がでたのかなと思うと。何も考えず、ゆったりと普通の生活をするのが一番と言われました。

28週

・ここまで大きさ等問題なくきたので、あとはなるべく長くお腹で育ててあげられるのが一番

・でも万が一は、すぐに取り出してあげればいいから、少しでもいつもと違ったら必ず連絡すること。来て調べて、問題なければ安心だし、何か起きていればすぐ対処できるから。自分でちょっと様子を見るとかしないでと。

出産(34週)

頻繁にお腹に張りが出てきてしまい、自宅でレンタルした心拍モニター上は問題なかったのですが、先生にも言われていたので急遽受診。待合中にも4-5回痛みがあることを伝えると、そのまま様子見の入院に。

「まだ臨月ではないし、赤ちゃんの心拍もしっかりしているので、前駆陣痛で収まる場合には、まだ時期的に呼吸器機能が整っていない可能性があるので、もう少し待ちたい。このまま陣痛が進んだら、即帝王切開で取り出します。何時でもすぐ対応できるから安心して」

で、結局夜中にかけて陣痛が進み、真夜中に手術。幸い、2500gはあり、肺機能も完成していたようで、数日NICUでの管理入院で、その後は一般病棟となりました。上の子が市の中核病院での出産だったのですが、大学病院の出産となると、規模も全然違って、真夜中でも、こんなにあっという間に色んな科の先生がゾロゾロ揃って処置をしてくれるのかとびっくりしました。

5)周産期医師である友人のアドバイス

妊娠中期、周産期医師の友人に、「友人や患者ではなくて、家族として相談を受けたら、なんて答える?」と聞いたところ、「『普通の妊婦さんと同じように過ごしな』っていうと思う」と。

親族から自転車はやめてと言われているのを話したら、「自転車は、お腹の大きさ的に乗れるのであれば、張らない限りは乗ってもいいと思う。それを控えたところで卵膜付着の赤ちゃんへの影響が大きく変わるとは思えない。できることは本当に少なくて、というか普通に過ごせばよくて、週数が28週超えたら日々胎動を気にしてあげることが一番。」と言っていました。この言葉を聞いて、運命に任せてもう腹を括ろうと決心しました。

今モヤモヤとしている妊婦さんも、この言葉を周産期医療に携わる家族からもらったアドバイスと思って、困惑や心配から少し解放されたらと思っています。

もう、出産は3年半近く前のことで、妊娠初期から心配していたことを思うと、検索魔になっていたのは4年近く前です。でも、あの時の張り詰めた思いは、リアルに思い出せます。1人目のお子さんだったら尚更不安でしょう。2人目以降のお子さんだったら、早くから上の子を抱っこしないようにしたり、一緒に遊ぶときもセーブしたり、気をつけて生活することに、複雑な思いを抱えていると思います。私が検索した中で、最初の最初から心配し続けて出産に至ったケースがあまりなかったので、今回、投稿してみました。不安な妊婦さんが少しでも心安らいで、穏やかな気持ちになれますように☀️

6)出産後の経過

早産だったことにより、少しトラブルもあり、2か月ほど通院が続きましたが、長くなってきたのでまた次回🌞


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