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アメリカのモンテッソーリ小学校ってどんなところ?


小学校の低学年のクラスは、1-3年生の構成。生徒約20名に対し、先生2名と恵まれた環境です。が、個人個人に合った学習プラン作成や進捗確認は、先生も大変なご様子で、これが、限界の人数かなと感じています。きめ細やかによく見てくださっていますし、娘もなんでも質問でき、先生も丁寧に答えてくれて、とても満足しているようです。

娘の学校では、学習到達度の目安を知るため、3年生以降はIowa testを受けるとのことです(この地域の公立校は、1stから州統一テストやMAPテストを受けています)。モンテッソーリの学校にも色々なタイプがあるようで、一切テストは受けないところも聞きます。

モンテッソーリの幼稚園に通わせていらっしゃる駐在御一家は多いと思いますが、その先、小学校はあまり見ないので、アメリカのモンテッソーリ小学校の一例として、参考になれば幸いです。


1.モンテッソーリ小学校の授業の様子

①意外と多いペアワーク

低学年のうちはペアワークが多め。

②スペリングチェックあり

毎週スペリングのクイズをする。2ndの頃の娘の課題は、写真の通り。2ndの始まりの頃はこれぐらだったのですが、最後の方はどんどん難しくなって、家で日本語で過ごしているノンネイティブ一家としては、大変でした・・・。スペリングテストも学年関係なく、同じレベルの子で一緒に同じテストを受けるそうです。

ちなみに、3年生の今は、先生にグループを下げてもらうよう相談しようか迷っているところなのです。というのも、ネイティブの子供は、聞いたことあるかな?という単語を確認する作業になるようですが、ノンネイティブの一家の場合、子供が聞いたことのない単語が半分近く占めるようになり、意味を調べて、スペルを覚えさせるという苦行になっていきました。

③選択科目

今期の選択科目は、絵画、スペイン語、ウクレレ、陶芸、ガーデニング。

写真は娘が選択授業で作ってきた陶芸です。このように週に2コマ選択授業の時間があり、娘はウクレレと陶芸を選んだようです。普段の学習も個人個人が好きなことを好きなタイミングで選んで進めていますが、自分の意思で選択できる自由を謳歌しています。

④リーディング

2ndはじめに転校した際、リーディングについては、毅然と「もう読めるから、チャプターブックを読もう」と言われ、同じクラスの3年生たちが難しそうな本を読んでいることに刺激を受けたのか(複式学級のいい点ですね)、急に頑張ってチャプターブックにトライし始めました(注:読書嫌いです)。図書室の日に、本を選んで借りてきますが、司書の先生と相談して借りるそうで、レシピブックなど字が少ないものは借りられないそうです。

⑤選択個人学習

二週間で取り組む内容が予め先生からセットされており、その中で自分のやりたい順で進めていくそう。娘は、嫌いなワークが最初なのも最後なのも嫌だそうで、真ん中でひっそり片づけていくとか。嫌いそうなものを後回しにし続けていたり、二週間で終わらなさそうなペースで進めていると、先生がスケジュールのお話をするそうですが、2年生と言うと、そのあたりの問題はもうなくなってきているそうです。

⑥PC・アプリのない学校生活

低学年はPC検索も行わないために教室には一台もPCがないとのこと。アメリカ、兎に角、小学校時代から何かとデジタル漬けなので、アプリ学習もなくなり、ほっとしている旧世代の母です。

2.娘の変化

①異学年構成でファミリーのように過ごした結果・・・

2nd最初のオブザベーションに行ったところ、クラスを訪問したゲストとして、娘とクラスメートの1人が、お茶やお菓子でもてなしてくれました。静かに、照れ笑いを浮かべながら。

異学年構成で日頃ファミリーと呼んでいるこのクラス。娘はこの中で「大きい子が自然に小さい子を導く、小さい子に譲る」そうした優しさを受けて、自身も弟に示すようになりました(それまでが出来なすぎたのですが)。ちなみに、冬休み中にテニスキャンプで、年上だからと威張る子に会って、驚いて帰ってきましたが、アメリカにもseniorityの感覚ってあるんですね。

そして、家族の中での役割や責任を全うしようとする姿が見られるようになりました。朝ごはんの支度で、ベーコンや卵料理を作ったり、コーヒーの準備をしてくれます。料理の助手ができて、本当に助かってます。まだまだわからんちんを言い張る1st gradeの子を相手にしたり、自分は納得していなくても、その子の気が済むように我儘に合わせてあげることを通じて、「妥協することが物事を先に進めるためにも、時には重要であること」を理解した様子が見て取れます。

このような変化から、異学年構成でファミリーのように過ごす良さを実感しています。

②自然科学への興味

娘は元々自然科学に対する興味や深掘り姿勢が薄いのですが、モンテッソーリではこの分野の教育がかなり進んでいると感じています。先日も秋の課外学習で、1週間、雲、紅葉、熱などを屋外での実体験をもとに学んでいました。興味がない子なりに、印象的な事柄を教えてくれる姿を見ると、逆に興味がないからこそ、テキストで学ぶよりもずっと学びになっただろうと思います。

③アメリカ的行事の少なさ

アメリカの公立校では、当たり前のようにクリスマス行事を盛んに行いますが、他宗教の子はどうしているんだろうと素朴な疑問があります。そういう背景なのかわかりませんが、、クリスマスのお祝いは一切ありません。また公立校のように頻繁にパーティーもないので、アメリカ現地校らしいイベントが体験できているかと言うと、少し違うのかもしれません。今のところ、学校のイベントというと、秋祭りとthanksgiving、冬の学芸会(宗教色のないホリデーソングのみ)、インターナショナルデー、後は長期休暇前のパーティーぐらいだと思います。ちなみに、忠誠の誓いや国歌斉唱なども行いません。

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