駐妻・駐夫の世界は本当に怖いのか


「駐在帯同の世界は、怖い」といううわさがありますよね。働いているパートナーの業界、地位によって、ヒエラルキーが決まっていて、ヒエラルキーの上の人が言ったことですべてが決まると。タワマンのヒエラルキー話と、本質的に同じですね。さて、今日は、そんなことは本当にあるのか?の話です。


駐妻カースト、マウンティング・・・昔はあったらしい?

私が最初に駐在帯同した12年前、その頃、私の元同期が心配して、「ご主人の会社のXX場所(別の駐在場所)は結構すごいけど、無事やっていけてるの?」と心配していました。実際に私が見たことはないので、何とも言えませんが・・・。その頃、大きい駐在場所だとそれなりに大変だったのかもしれませんね。

ただ、忘れてはいけないのは、今のような携帯アプリやSNSがない時代(当時の情報源はブログのみでした)。ある程度、会社を中心とした人間関係がないと、スムーズに海外生活が始まらなかったんですね。聞いた話で一番驚いたのは、30-40年前の途上国駐在経験者のお話ですが・・・。着任して数週間で、奥様が会社の会議室に呼ばれて・・・。何があったかと言えば、先輩奥様による、「鳥の締めかた講座」・・・・。そんな時代は、確かに婦人会の存在は助かる面も大きかったのです。

ただ、若い立場で行けば、自分の親に近い年齢の方もいらっしゃるわけで、年齢層の幅広い世界です。例えば、10年、15年前だと、上の方に気遣って、婦人会の連絡網にメールが使えず、FAXで不便だったとかは、聞いたことあります。その噂に尾ひれがついて「この時代に、連絡網はFAXのみと強要される」というような噂になったのではないかと・・・。


あなたは駐妻カースト・マウンティング、経験あるの?

どちらかというと、ネットで色々言われる業界ですが、そんな経験はありません。どちらかというと、帯同留学をしていたり(詳しくはSallyからのメッセージをご覧ください。)、当時は共働きから駐在帯同になる方も少なく、ある意味宇宙人のような奥さんでしたが、宇宙人としてちゃんと仲間に入れていただいていました。直前まで働いていてバタバタの渡航だったのもあり、着任直後の最初の婦人会で、手土産を持参しておらず、恥をかきました(慌てて第二回になぜかご挨拶を持参・・・)が、いやな思いをしたこともなく、一方で、留学生活に支障が出るようなお誘い頻度でもなく、とてもお気遣い頂きつつ、現地のオーダー体験も色々楽しみました。その駐在場所にいる人は皆読んでいた某有名ブログで知ったお店以外は、すべて婦人会で聞いたお店で、それぐらい有難い存在でした。そこは怖い場所だったかと言えば、上の方がとても穏やかないい方だったというのもあると思いますが、決してそんな苦痛な集まりではありませんでした(むしろ楽しかった)。


アプリやSNSが変えた駐妻生活

今と昔で何が違うのか。それは、アプリ(翻訳、買い物etc.)、それからSNSでしょう。この二つのおかげで、第三外国語を習得しなくても、生きていけるようになったと思いますし、着任当時から、生活のため、人間関係構築のため、情報集めのために、奔走する必要がなくなりました。そのため、婦人会の存在が、有難さもなくなったというのはあるかと思います。


色々な帯同者

また、総合職同士の結婚で、片方の海外駐在に、育休や海外帯同休暇で期間限定でいらっしゃるご家族も増えましたし、お母さんの転勤にお子さんを連れてきているケース、お母さんの転勤についてきている父子というケースもあります。また、パートナーが外国人というケースも複数経験しました。多様化した赴任者の集まりの中で、旧来型の婦人会というのは、なかなか存続していないように思います。帯同ビザで働けるケースもありますし、駐在帯同しながら、現地で働いている方もいます。

立場が上の皆さんも、ネット情報やSNSを駆使して、楽しんでいらっしゃるので、そこまで婦人会の世界に依存していないのが現代の駐在帯同の世界だと思います。


婦人会不要論???配偶者が同じ会社に勤めている共通点とは

正直、私も最初に帯同しはじめた時は、婦人会の人間関係=「配偶者同士が同じ会社に勤めているだけの、何の共通点もない間柄」と思っていました。実際、海外の友達からは驚かれる人間関係でした。ただ、現地で人間関係が広がってくると、「自分が選んだ配偶者が、同じ会社を選んでいる」というのは、意外にも共通点も多いことに気づくのです。また、「会社が同じ」ということは、金銭面が絡む話が出来るので、何かと話しやすい面もあります。というわけで、時代が変わって、必要度は変わったものの、まだまだ楽しめる要素があるのが、会社の婦人会だと思っています。


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