日本語優位・英語優位を決めるものは何なのか、その可能性について、「バイリンガル教育の方法」をもとに考えてみます。
1.マイノリティ言語としての位置付け
自分の置かれた環境から、英語が強者、日本語が弱者と判断して、自然に英語の比重が重くなるってことですね。周りに日本人やアジア人が全くいない環境のお子さんはこの傾向があるかと思います。
英語のような絶対的に強い言語だとそうなる傾向がありますが、日本語と比べて、相対的にマイナーな言語だとそうならないようですね。子供の察する能力、侮れないですね。
2.「英語!英語!」という親の心理を感じ取る
「とにかく一刻も早く英語が追いついてほしい、英語力が上がってほしい!」と親が思っていたり、「英語を使うと親が喜ぶ、きれいな発音だと親が喜ぶ」と子どもが感じると、子供の方が親の気持ちに応えようと、英語を使おうとするということらしいです。
よく「親の発音をバカにする」「親の発音を直そうとする」というのも聞きますが、おそらくどこかのタイミングですごく褒めてあげたのがスタートだと思うんですね。うちの子供も、もちろん親より発音がいいのですが、馬鹿にしたりということは、一度もありません。この点、我が家は、「20歳までの長期計画で大人の英語力へ」と思っており、そんなに一つ一つの細かい点を褒めてあげていないことが関係するかもなと思っています。
3.読み聞かせ不足・新たな日本語のインプット不足
我が家はよく読み聞かせをしていますが、子供が複数いると、なかなか大変。それから、自分でよく読む子だと、読み聞かせを嫌がることも多いと思います。が、外で自然に母国語が育つ環境にいるわけではないので、「自分で読んでいる=母国語のインプットとして十分」という訳ではないなと感じているところです。
元々は、「日英ともに自分で読めるようになってほしい」と思ってきたのですが、読み聞かせが好きなことで、色々なジャンル、様々な対象年齢のものを幅広く聞かせることができて、母語の維持向上にはとてもいい効果があると思っています。
でも、兄弟の年齢が離れていると、なかなか続けるのは大変だと思います。
4.元々のアメリカへの憧れ
親や子供に、元々アメリカへの憧れが強いと、先ほどの親の期待や強い言語へ偏る心理同様、一気に英語に傾く傾向にあるようです。
我が家は、中国文化へのリスペクトも強いですし、ノンネイティブ同士のコミュニケーションを便利にするツールとしての英語という位置づけで長いこと暮らしてきたので、そこまでアメリカへの憧れが強くなく・・・。可哀そうですが、子供たちは「アメリカで英語を話して暮らしている」ということへの高揚感はあまりなく、それもあって、英語優位にあまりなっていかないのかなと感じています。